日本のペット事情について書かれている本『日本の犬猫は幸せか』

『日本の犬猫は幸せか』という本を、皆さんはご存知ですか?

著者であるエリザベス・オリバーさんは、イギリス出身の女性で、現在は日本においての動物保護活動を行っている「アーク」の代表を務めています。アークは1990年に設立された非営利の団体で、会員制の動物救援組織です。飼い主に捨てられたペットを保護して、里親を見つけるまでがおもな活動内容となっています。これまでに犬は3000頭以上、猫は1400頭近くを里親のもとに送り出しています。まさに、ペットの保護や救済の先駆的な役割を担ってきている団体といえます。2013年には、長年の功績を讃えられ、あの英国エリザベス女王より大英帝国五等勲爵士を受勲した経歴を持たれている方なんです。

この『日本の犬猫は幸せか』には、“日本における動物保護に対する問題点”が書かれています。正直かなり胸が痛くなるような内容ですし、目も背けたくなる内容になるかもしれませんが、とても大切で且つ厳しい警告が書かれています。

昨今のペットブームの陰で、無責任な飼い主達によって捨てられた約19万頭ものワンコやニャンコが1年の間に施設に送られているのはご存知でしょうか?そしてその殆どの子達が殺処分をされてしまっているんです。しかも収容されてから処分させられる間は僅か3~5日という短い期間、更にその間は全て機械で動いているので、処分されるまで一度も人の手に触れられる事もないのです。その現状を伝えた上で、エリザベスさんの母国でありペット先進国の一つでもあるイギリスにおいての動物保護についての取り組み方や、災害時のペットの保護などを引き合いに出して、日本がペット先進国へなる為にはどのような取り組みを行っていけば良いのかを、この本は提案してくれます。

そもそも、ペット先進国と呼ばれる海外におけるペット事情と、それに対して日本は他の国に比べてどのくらい遅れをとっているのか?日本と海外のペット事情についてご紹介したいと思います。

イギリスには現在イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドに20のドッグシェルターを設置して700人のスタッフと2500人のボランティアを派遣し、今もなお毎年施設をオープンさせ続けている英国最大の犬保護団が存在します。その名も“ドッグズ・トラスト”です。ドッグズ・トラストの活動は非常に幅広く、保護犬の避妊・去勢手術やマイクロチップの登録の他に、子供達に犬との正しい接し方を教える教育活動などを行っていて、あのエリザベス女王がパトロンにもなっているんです。そして、シェルター内では保護されたワンコは次の飼い主と出会えるというチャンスを得ることができるようになっているのです。

アメリカでは国内の保健所に収容される犬猫の数は年間約500万頭という、一見すると日本の20倍近い数字に見えますが、収容された犬猫の殺処分率は日本の90%に対して、アメリカの殺処分率はそれよりも半数近く低い50~60%と言われています。収容される数は多くても、処分される数は少ないのです。またアメリカでは『ノー&ローキルシェルター』という、殺処分をしない収容施設が存在します。そしてその施設の多くは人々が足を運びやすくして、もちろん収容されている子達とっても清潔な施設内で健康状態に合わせた餌や温度などが管理され、更に専用のおもちゃや綺麗なベッドが常備されているんです。

ペット後進国とされている我が国日本ではどうなっているでしょうか?他の国に比べると、犬猫が施設へ収容されてから殺処分されてしまうまでの期間が3~5日という非常に短い上にペットシェルターの数も少ないので、次の飼い主を見つけられるチャンスは本当に僅かしかありません。なので日本のペットは、『施設へ送られる』=『処分される』と言っても過言ではないのです。

そもそも日本は「今年の流行のペットは〇〇」というようにファッション感覚で流行りのペットを毎年ごとに取っ替え引っ替えテレビや雑誌で取り上げて、ペットショップには動物を物のように陳列し、また「今日はこの服で、明日はこのアクセサリー」と着飾らせて愛でるまでは良いが、飽きたらさっさと保健所へ捨てていく身勝手な飼い主もいるのが現状です。もちろん多くの飼い主さんは最後まで大切に愛犬や愛猫を育てているのですが、日本はこのようなペットをオモチャのように扱っているメディアや飼い主が海外よりも多いのです。

そんなペット後進国の日本が少しでも先進国へと近付く為には、どこを改善していけば良いのでしょうか?

まずは気軽に命を買えないように、ペットショップにおいての生体販売を即座に廃止し、ペットを飼いたいと思ったら正当なブリーダーさんからの厳しい審査の後に販売するか、保護施設から引き取るようにするべきだと思います。後進国という汚名を晴らすべく、国をあげて地域ごとにシェルターを増やし、殺処分をしないまたは期間を延ばし、また殺処分も従来の残酷な二酸化炭素ガスを廃止して、苦しまないように薬物による安楽死にして欲しいです。

エリザベス・オリバーさんの著書『日本の犬猫は幸せか』には、日本の悲惨な動物保護の現状や、イギリスを始めとするペット先進国の取り組みを引き合いに出し、どう改善していけば良いのかが書かれています。

これを機に日本もペットに対する扱いをいま一度見直して、国をあげてペット先進国へ近づけるようになれると良いですね!

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