「犬の命をすくう」という ふるさと納税の新たな選択肢

「ふるさと納税」ときくと、なにをイメージされますか?一般的には、ある地域に寄付などをすると「お礼」として、特産品や名産品を受け取ることができるシステムとして認識されていますよね。そんな中、広島県神石高原町は、ふるさと納税を「犬の命をすくう」ことに繋げている自治体なんです。

1日150頭。これは、全国で殺処分の決定により命を奪われる犬や猫の数。減少傾向にはあるものの、今もさまざまな理由から、ときには飼い主の身勝手な理由で実施されているのが現状です。

広島県神石高原町に本部を置く、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンの「ピースワンコ・ジャパン」プロジェクトが掲げている目標は、2020年までに日本の犬猫の殺処分をゼロにするということ。じつは、2011年度に犬猫の殺処分数で全国ワーストを記録した広島県。支援者によって保護施設を拡充し、2016年に広島県の殺処分対象犬をすべて引き取ってからは、なんと、犬の殺処分ゼロを維持しています。

「保護犬たちに、人間のぬくもりを伝えたい」という想いを胸に、ただ犬たちを預かるだけではなく、一頭一頭に新しく名前をつけます。その子たちが新しい家族に出会えるまで、愛情を持ってお世話をします。いつか引き取ってもらう里親さんと、すこしでも早くしあわせな生活を送れるよう、犬たちの健康の維持に努め、人に馴らすトレーニングを日々続けているのだそう。ふるさと納税で神石高原町に寄付することは、このプロジェクトの支援につながっていきます。もちろん、これも住民税、所得税の控除対象です。

寄付金の主な用途は大きくわけて4つです。

1.新犬舎建設や既存犬舎・譲渡センターの改修工事

2.スタッフの人件費や事務所の運営費

3.犬の医療費やフード代

4.冷暖房完備の犬舎の光熱費や譲渡センターの維持費

ふるさと納税をはじめ、たくさんの人の寄付でこれらの支出をカバーしてきたものの、年内には保護頭数が2000頭前後になることが予想されます。すべての用途において、昨年度を大きく上回る費用を要することは必至なのです。ちなみに、2016年度は、ピースウィンズ・ジャパンの保護・譲渡事業には6億円以上の経費が掛かりました。犬舎や譲渡センターの増設を早急に進めなければ、再び殺処分機の稼働を許すことになってしまいます。

ふるさと納税というと、食べ物を謝礼としてもらえる制度というイメージがありますが、必ずしもそれだけではありません。神石高原町に納付すると、特産品のほかに、このプロジェクトで活動する人たちの想いや、その現場を丹念に追ってまとめた書籍、実際にボランティア活動に参加できる「ピースワンコツアー」など、ここならではのお礼を受け取ることができます。

保護犬の問題は、よく耳にはするものの、“具体的に自分たちが動き出すきっかけというのがあまりない”というのが現実です。ひとりひとりのわずかな力でも、それが集まってすくわれる命があります。今年のふるさと納税、どこに寄付をしよう?と悩んでいる人がいたら、新たな選択肢に、神石高原町の「ピースワンコ・ジャパン」プロジェクトをいれてみてください。公式サイトでは、保護犬の紹介や、譲渡会(関東でもおこなわれています)のお知らせなども随時更新中。「犬の殺処分ゼロ」活動は、今日も続いているのです。

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